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客層に合わせて料理スタイルを選択する

 
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コース料理、卓盛り料理、立食料理など、婚礼料理の提供スタイルは幾つかありますが、費用も節約できてしかも美味しい料理が提供されるのはどれでしょうか?
ゲストの年齢や好みに合わせたスタイルを選ぶことで、婚礼料理を美味しいと喜んでもらうことが出来ます。料理提供のスタイルで決まる美味しい料理の選び方について解説します。
 

 目 次

 
1.ゲストの人数によって料理の提供方法を決めましょう
2.ゲストの客層や年齢層を見て料理を変えましょう
3.披露宴を2回に分けて行うという提案
4.まとめ
 


 
 
以前の章では「美味しい料理」は原材料だけでなく温度管理で決まる、とお話ししてきました。つまり「温かい料理は温かい状態で、冷たい料理は冷たい状態で」提供すると美味しく召し上がっていただける、ということです。
しかしながら、一人ひとりに1皿ずつ順番に提供する「コース料理」の場合は大人数になると温度管理が大変に難しいということもお話ししました。
それではどのような料理を選択すると、ゲストに美味しい料理を提供することが出来るのでしょうか?
本章では出来るだけ多くの人に美味しい料理を召し上がっていただくための方策を提案いたします。
 

ゲストの人数によって料理の提供方法を決めましょう

 
披露宴に出席していただくゲストの内訳は概ね以下のようになっています。
 
表33

 
大人数の場合に「コース料理」を提供すると、折角の温かい料理が冷めてしまって美味しさが半減してしまうことは、以前の章で述べました。また、温度管理が重要でそのために「卓盛り料理」というやり方がある、と言うことも以前の章で述べました。改めてそれらの特徴を見てみると以下の表のようになります。
 
表34

 

ゲストの客層や年齢層を見て料理を変えましょう

 
それでは具体的にどのような料理を選べばよいのでしょうか?
 
一般的には、年配の方々にはナイフ・フォークを使う「フランス料理」は苦手な人が多いというのも事実です。また味付けや西洋風食材になれていないということもあり、年配者にとってフルコースのフランス料理は喜ばれるとは思われません。むしろ慣れ親しんだ和の味付け、つまり日本料理や和洋折衷料理をお奨めします。
 
一方で若い方はナイフ・フォークの扱いには慣れていますし、肉類メインの少し濃い目の味付けを好む人も多いので「フランス料理」は喜ばれるでしょう。和食と違って、普段は滅多に口にしない高級フランス料理というのも若い人に好まれる理由です。しかし、色々な味に慣れ親しんだ若い方は料理の好みもハッキリしていますので、温度管理が出来ていない(冷たくない、温かくない)料理は「美味しくない」と思われるかもしれません。
 

披露宴を2回に分けて行うという提案

 
上記のことを考慮に入れて、それではどんな料理をどのような形式で選択すればよいのでしょうか?
長く婚礼に携わってきた筆者は、以下のような提案をいたします。
 

  1. 20名~25名以下の人数の場合は「コース料理」を提供する。

  2. 20名~25名以上の大人数の場合は「卓盛り料理」を提供する。

  3. 料理の内容を変えて出すために2回に分けた披露宴を行う。

  4. 1回目は親族中心で少人数披露宴とし、料理は「コース料理」で1人ずつ1皿ずつ提供する。少人数なので料理の温度管理は出来る。料理内容は「フランス料理」「日本料理」「和洋折衷料理」などから客層によって選択します。

  5. 2回目は友人・会社関係の若い人中心で、料理は「卓盛り料理」で「温かい料理を温かい状態で」提供する。和洋中のミックス料理で、品数も多く提供出来る。

  6. 披露宴は同一会場で同じ日に行っても良いし、別会場で違う日に行っても良い。

 

関連記事: LinkIcon 結婚準備物語|客層や年齢層に合わせて料理を変える

 
A~Fまでの提案を実行する場合のメリットとデメリットは以下のとおりです。
 

 メリット

 

  1. 1回目の親族中心の披露宴は25名未満の少人数で、落ち着いたアットホームな結婚式・披露宴になります。家族や親戚が中心なので、両家の顔合わせのような雰囲気になるでしょう。新郎新婦の幼少時のことを良く知っている人々ですので、今までは知らなかった新郎新婦の新しい面を知ることが出来るかもしれません。 

  2. 1回目の料理はコース料理で、客層の好みに応じて日本料理、フランス料理、和洋折衷料理などの中からどれを選んでも大丈夫です。少人数ですので料理の温度管理もきめ細かく対応することができ、温かいものは温かく冷たいものは冷たい状態で召し上がっていただけるでしょう。

  3. 1回目の披露宴は少人数ですので、披露宴会場はホテル・専門式場・レストランなどから選べます。親族中心で結婚式を行う場合は、チャペルや神社などで挙式し、その後披露宴会場に移動するなどの対応も出来ます。 

  4. 2回目の友人・会社関係の人を招待する披露宴は概ね40名~50名以上になると思われますが、親族や高齢者がいないので賑やかで楽しい披露宴になると思われます。親族がいないので、披露宴を「会費制ウェディングパーティ」にすることも可能で、婚礼費用を大幅に節約することも可能になります。

  5. 2回目の料理は「卓盛り料理」を選択しましょう。料理の内容は洋食のみでもいいし、和洋のミックス料理でも可能です。また式場によっては中華料理を加えた和洋中のミックスで行うこともできます。「コース料理」と違い「卓盛り料理」は料理の品数を多くしたり、デザートコーナーを設けたり、色々な演出も可能です。

 

 デメリット

 

  1. 披露宴を2回行うためにはその分式場との打合せが多くなります。時間を取られるので早めの取り掛かりが必要です。 

  2. 司会者や衣装・着付けなどのアイテムは2回必要になるので、その分の費用がかさみます。しかしながら色々な部分での節約が可能ですので、全体的な費用はかなり節約できるはずです。 

  3. 披露宴を2回やるのは新郎新婦にとって身体的に負担になります。しかし、1回目の親族中心の披露宴の後、数週間の時間をおいて2回目の披露宴を行うことも可能ですので、特別な負担にはならないと考えます。

最後に卓盛り料理のメニュー例を幾つか掲示します。
卓盛り料理は和食・洋食・中華を巧みにミックスしたオリジナル料理です。ぜひ参考にして下さい。 
 

 卓盛り料理のメニュー例

 
岡崎ニューグランドホテル
6500円

海の幸のカクテル シトラス風味のジュレ
中華風前菜盛り合わせ
サーモンと帆立貝のタルタル仕立て キャビア飾り
合鴨の冷製 バルサミコソース
フランス産チーズの盛り合わせ
鮮魚のポアレ ブールブランソース
帆立貝と茸のオーブン焼き
牛ヒレ肉のステーキ シャンピニオンソース
小海老のチリソース
牛ほほ肉の赤ワイン煮込み
本日のパスタ
デザート
デミコーヒー

 
ヤマハマリーナ琵琶湖
6500円

プロシュートとオニオン
茄子とトマトのシシリアグラタン
生マグロのイタリアンマリネ
ローストスペアリブの軽い煮込み
ベーコンの和風サラダ
牡蠣フライ タルタルソース添え
本日のパスタ料理
ステーキのピラフ
黒胡麻を使ったソーセージピッツア
鮮魚のポアレ 香草パン粉焼きで
デザート盛り合わせ
コーヒー

 
オーラム
7500円

産地直送 鮮魚・魚介のお刺身盛り合せ
生ハムと夏野菜のゴイクン生春巻き 残月葱風味
ホッキ貝と帆立貝・香味野菜のバスク風サラダ
フランス産チーズとブリオッシュ
天然真鯛の蒸し物 野菜のマリニエール アロマート風
鰻のちらし寿司
地鶏のコンフィー 茸添え ジャガイモのアンナ風
仔羊の網焼き 玉ねぎとパプリカのケバブ
なめこおろし茶蕎麦
完熟フルーツ
デザート

 
ホテルグランヴィア大阪
7260円

(冷製料理)
サーモンとカブラの柚子風味
甘エビとセロリのマリネ
鴨とフォアグラのテリーヌ
寒鰤の炙りと野菜のマスタード風味
カクテルサンドイッチ
(温製料理)
飲茶
ソーセージとベーコンのシュークルート
若鶏のロースト ジェノバ風
鱈のオリーブ焼き ノワゼットバター香るフォンドヴォーソース
オーストラリア産牛肉のグリエ 胡麻ダレ
小海老と卵・グリーンピースのタイ風炒飯 バジル風味
(デザート)
フルーツ
ソルベ
コーヒー

 
横浜迎賓館
8580円

カッペリーニの冷製 カラスミ・ホタテ貝・三つ葉と共に
オマールエビとサーモンのエスカベッシュ
香草テリーヌ レフォールマヨネーズソース
若鶏のマスタード仕立て クスクス添え
甘鯛のカブラ蒸し
白身魚のパイ包み 帆立貝のポワレ グルノーブルソース
迎賓館特製オニオングラタンスープ
特選ポークのハーフグリル 味噌車カティエールソース
骨付きラムラックの低温ロースト トリュフ風味
若鶏の赤ワイン煮込み 冬根野菜とガーリックバケット添え
ムカゴと銀杏のおこわ
旬のココットフルーツ
本日のデザート盛り合せ
コーヒー

まとめ

 

  1. 婚礼(宴会)料理の提供スタイルには「コース料理」「卓盛り料理」「立食料理」があります。

  2. 大人数の会食の場合、コース料理では温かい料理を温かい状態で提供することはかなり難しい。

  3. 卓盛り料理の場合は温度管理が容易なので、温かい料理を提供することが出来ます。

  4. 家族婚や少人数の披露宴では人数が少ないため、コース料理でも適切な温度管理が可能。

  5. 会社関係や友人関係などの大人数の披露宴の場合は「卓盛り料理」を推奨します。

  6. 披露宴の出席者にあわせ、日程・場所を買えて2回に分けて披露宴を行うことも検討すべきです。