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結婚式の日取りの決め方(季節・曜日・六輝)

 
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ご存知のように日本では結婚式場が込み合う時期(ハイシーズン)とそうでない時期(オフシーズン)があります。結婚式の日取りを決める際に年間のどの時期にするかはそれぞれの事情によるのですが、日取りによって費用が割安になることもあります。また、日本独特の六輝(六曜ともいいます)によって日取りが変わることもあります。どのような条件で日取りを決めればよいか、考えておきましょう。
 

 目 次

 
1.結婚式を挙げる季節(月)について
2.結婚式を挙げる曜日について
3.結婚式を挙げる時間帯について
4.六輝(六曜)について
5.式場のオフシーズン対策について
6.まとめ
 


 
結婚式のハイシーズン、オフシーズンはいずれも主催者(新郎新婦)の都合によって決まるのですが、オフシーズンは式場側にとって頭痛の種になっています。そのため式場は各種の特典や季節限定パックなどを作って、オフシーズンでも結婚式を獲得しようと努力しています。そしてそれは新郎新婦にとっても費用を節約できるチャンスになります。
 

結婚式を挙げる季節(月)について

 
まず、過去の月別の結婚式実施数を見てみましょう。以下の資料は2014年から2020年までの月別の挙式割合を表しています。
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ご覧のように月によって(季節によって)挙式が多い月と挙式が少ない月があります。ここでは2014年から2019年までの平均値の資料を基に検討してみましょう。(注:2020年は新型コロナウィルスの流行によって、挙式予定を中止したり延期した人が多かったと思われるため省いています)
この表から見ると結婚式のハイシーズンは11月、10月、5月、9月、3月、6月の順になっています。一方ローシ-ズンは1月、8月、2月で、7月と12月も少ない方になります。
この表から分かることは、7月、8月の夏季と12月、1月、2月の冬季がオフシーズンと言えるでしょう。
これらのハイシーズンとオフシーズンが発生する理由はおおむね以下の理由であると思われます。
 
夏季は気温が高く、結婚式に付き物の礼服(特に新婦の和装や親族女性の留袖などの着物)を着ると暑いから。
冬季は寒いがこれは結婚には特に影響しない。むしろ冬季が年間行事(習慣)が多いことによるものと思われます。例えば12月は忘年会のシーズンで「飲み会が続いて出費が多い。あるいは色んな行事があって忙しい」という理由が考えられます。また1月はお正月気分が続いたり新年会があったりして、こちらも「飲み会が続いて出費が多い。あるいは色んな行事があって忙しい」時期と言えるでしょう。一方2月は「一年で最も寒い」為だと思われますが、2019年では4月や7月よりも結婚式を挙げた人が多いなどのデータもあり、その年の六輝などにも左右されるようです。
 
この季節的な要因は「ドレスコード」を変えたり、12月前半や1月後半に結婚式の日程を設定するなど、ゲストの負担を減らすことで解決されるかもしれません。
 
ところで、筆者の経験からすると特に夏季は狙い目です。それは以下の理由によります。
 
式場側からすると、12月、1月は結婚式の予約が無くても忘年会や新年会などの「宴会」需要が多いため、客単価は低くても会場が予約で埋まらないという懸念は少ない。
夏季は冬季と比べて「宴会」需要は少なくて、一年のうちで最も暇な「閑散期」になります。ホテルの場合はこの時期は会議や展示会などの需要を開拓するのですが、婚礼専門式場やゲストハウスではそれらも難しく開店休業状態が続くことになります。 
 

結婚式を挙げる曜日について

 
曜日については以下のように適用順位があります。
 
1位 土曜日・・・翌日が日曜日であり、一般的には休日の前はゲストの心理的負担が少ない。
2位 日曜日・・・休日であり、仕事を休む必要がない。但し、時間帯は早い方が喜ばれ、夜にかかるようなら疎まれる。祝日と重なる場合は連休の前半日が望まれる。
3位 平日・・・ 業種により平日が仕事休みの人の場合は可能。最近は年中無休の店舗が増えたが、以前はスーパーや百貨店などのサービス業で働く人は店舗休業日の平日に挙式する人が多かった。ちなみに筆者はホテル業であったが、やはり平日に挙式しました。現在では昔と比べて休暇が取り易い社会になりつつあるので、親戚の結婚式に出席しますとか、友人の結婚式に出席するので休暇を申請しますと言う人が増えるかもしれない。
 

結婚式を挙げる時間帯について

 
筆者は以前に夕方からの披露宴に出席した経験がありますが、披露宴が終わって外に出ると真っ暗で家に帰るのが億劫になった記憶があります。やっぱり夕方6時くらいまでには終わって欲しいなと言うのが本音ですね。
但しレストランでの結婚式や翌日が休みの場合は少しくらいは遅い時間でもいいかなとは思いますが・・・。
 

六輝(六曜)について

 
皆さんは「大安」や「仏滅」を知っていますか?あるいは「大安」や「仏滅」を信じていますか?
昔から結婚式は「大安」の日に行うのが良いと言われてきました。今でも結婚式などの祝い事は「大安」の日に行う人が多く、式場も「大安」の日は予約で一杯になります。一方「仏滅」の日は結婚式を行う日としては敬遠する人が多く、年配者だけでなく若い人たちも「仏滅に結婚式をあげてはいけない」と思い込んでいる人がまだたくさんいます。
 
そのため結婚式場ではハイシーズンでも「仏滅」の日は予約が入ることが殆ど無くて、手持ち無沙汰にしているのが現状です。筆者も現役のホテルマンの時になんとか仏滅の日に結婚式をしていただこうと色々とやってみたのですが上手くいったためしがありません。筆者がいたホテルは4つの会場があって、ハイシーズンになるとそれぞれの会場が一日2組の結婚披露宴を行っていました。1日に最大8組の披露宴を行うのですが、同じハイシーズンであっても「仏滅」の日は披露宴はいつも「0」組。このギャップを埋めることは並大抵ではありません。
そのため筆者のいたホテルではオフシーズンやハイシーズンであっても「仏滅」の日を対象に、特別プランを作成して集客を計ってきました。そしてそれは今でも日本全国の式場で同じような取組みが行われています。
 

最近では六輝が書かれていないカレンダーが普及して、六輝にあまりなじみのない人も増えてきていますが、結婚式やお葬式などの冠婚葬祭を六輝にこだわって日取りを決める文化はまだ根強いと思われます。六輝は中国で生まれたと言われていますが、いつの時代に誰が考案したのかは定かではありません。確かに六輝には科学的根拠があるわけではありませんが、現在でも冠婚葬祭で六輝を重視する人が多いこともあり、これは最早ひとつの習俗文化であると考えてもいいでしょう。特別な根拠があるわけではない六輝を気にするか気にしないかは人それぞれで、「大安」だからという理由でポジティブな気持ちになれるとしたら、それはそれで「大安」を選ぶことは意味があるといえるのではないでしょうか?(筆者は、大安は気にするけど仏滅は気にしないという考えです)毎日六輝を気にして生活するわけにはいきませんが、特別な日ぐらいは縁起を担ぐのも良いですし、それぞれが気持ちよく過ごせるとしたらなによりですよね。しかし、だからと言って「仏滅」を最悪と考えるのには賛同できませんけど・・・、ね!

 

式場のオフシーズン対策について 

 
最後に式場側がオフシーズン対策で考えることは以下のとおりです。
 

    1. 料理単価を下げて見積もり価格を下げる。(重要:料理を割引きするのではありません。1~2ランク下の料理内容で婚礼パックに組み込みます)

    2. 提携業者に値引きを要請する。例えば、衣裳の50%割引きや写真の前撮り無料など。その代わり手数料が入るアイテム(衣裳・写真・引出物など)の手数料率を下げる(通常30%を期間中は10%にするなど)。

    3. 室料(会場費、着付け室料、控室料など)を「0」にする。

    4. 各種特典を付与する。例えば、ホテルでは新郎新婦の宿泊無料とか持込み料無料などの特典。

 
なお、念のために言っておきますが、提携業者も馬鹿ではありませんので、式場の要請に従って衣裳の50%割引きを受け入れたとしても、割引き対象の衣裳が古いデザインのドレスであったり人気の無いドレスにしておいて、新しくて人気があるドレスは割引き対象外にしたり、人気ドレスだけは割引き率を10%にしたりして出来るだけ利益が減らないようにします。
時折「オフシーズンだと150万円も安くなった」などの実体験ブログ記事を見かけることがありますが、いくらオフシーズンでも150万円も安くなることはありません。もしもその体験が事実なら、むしろその式場はハイシーズンにはとても高額な料金のぼったくりだ、と言うことの裏返しであると思われます。
格安プランでは、料理の内容やその他アイテムの具体的で詳細な内容をキチンと確かめることが大変に重要だということを覚えておいて下さい。
 

まとめ

 

  1. 1月、2月、8月のローシーズンは狙い目です。但し、8月はドレスコードに配慮をしましょう。たろうくんとはなちゃんのように、親族と友人で披露宴の日程を変えるとやりやすくなりますね。ローシーズンの場合は六輝にこだわる必要もありません。

  2. ハイシーズンに挙式を希望している場合は六輝で選ぶようにしましょう。式場プランナーに「仏滅の日で費用が安くなる日はいつですか?」と単刀直入に聞いてみることも良いかもしれません。