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結婚式のスタイルを決めましょう

 
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結婚式の形態は長い間にいろいろと変化してきましたが、今ではキリスト教式の結婚式を好む人が増えてきました。しかし一方で伝統的な神前式の結婚式を挙げる人も少なくありません。結婚式は信仰に基ずいて行われるものですが、日本の場合は全体的に一つの信仰にこだわることも少なく、信仰よりも個人の希望により結婚式のスタイルが決められる傾向にあります。
 

 目 次

 
1.結婚式のスタイルについて
2.キリスト教式結婚式(チャペルウェディング)
3.神前式結婚式
4.人前式結婚式
5.まとめ
 


 
結婚式(挙式)のスタイルを決めるときには以下の点に注意して決めましょう。
 

  1. 信仰している宗派があるか、信仰上のしきたりや、それに伴う挙式スタイルの制約があるかどうかをそれぞれの親に聞いておきましょう。

  2. お互いに思い描く理想の挙式イメージを二人で具体的に話し合いましょう。また下調べをして理解してから挙式スタイルを決めるようにしましょう。

 
本編では挙式スタイルを決めるための基礎的な知識を紹介いたします。
 

結婚式のスタイルについて

 
現在の結婚式(挙式)スタイルは大きく分けて以下の4つがあります。
 
1.キリスト教式結婚式

    • 純白のドレスにバージンロードなど、人気の高い挙式スタイルです。牧師(又は神父)を通してイエス・キリストから祝福を受ける(または結婚の許しを得る)スタイルです。

 
2.神前式結婚式

    • 厳かで格調高い、日本人らしい伝統的な儀式です。神道の教えに基づいた婚礼の儀。三々九度の杯を交わし、玉串を神に捧げて結婚を誓います。

 
3.人前式結婚式

    • 神様でなく参列者の前で結婚を誓い、結婚の証人になってもらいます。宗教にとらわれず個性豊かなアレンジが可能な点が魅力です。

 
4.仏前式結婚式

    • 仏教の教えにもとづき先祖に結婚を報告する式。仏の前で前世からの縁に感謝しつつ執り行われる式で、菩提寺やゆかりの寺院で式を挙げるのが一般的です。

 
上記の4つの挙式スタイルが日本では一般的ですので、以下に一覧表にまとめたものを掲示してみます。
 
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キリスト教式結婚式

 
「教会式結婚式」や「チャペルウェディング」などとも呼ばれます。宗教と密接な関わりがあるのが「教会」で、ホテルや専門式場などに併設されている挙式専用の建物が「チャペル」と呼ばれています。
同じキリスト教でも宗派があり、カトリックでは新郎新婦のどちらかが信者であることが原則となります。一方のプロテスタントは信者でなくても式を挙げることができます。教会をはじめ、ホテルや結婚式場のチャペルで行う結婚式のほとんどがこちらです。また司祭はカトリックでは「神父」と呼ばれますがプロテスタントの場合は「牧師」と呼ばれます。また、バージンロードの色はカトリックが赤や緑、プロテスタントは白という違いもあります。
なお、自分は信者ではないけれど憧れの教会がカトリックだった、ということもあると思います。その時は事前に「結婚講習」などを受けることで対応してくれる場合も有ります。真摯な気持ちを伝えて相談してみましょう。
 
キリスト教式結婚式の一般的な流れは以下の通りです。
 
1.参列者入場

    • 神父の父以外の参列者がバージンロードを踏まないように入場し、入り口側から見て新婦側は左、新郎側は右に着席します。

2.開式宣言

    • 牧師が式の開始を告げます。新郎は祭壇の右手前に立ち、新婦を待ちます。

3.新婦入場

    • 新婦はエスコート役の父親の左腕に右手を掛け、左手にブーケを持って入場。祭壇の前で新郎の左側に立ちます。

4.賛美歌斉唱

    • 新郎新婦が祭壇の前に並び、新婦の父親が左後方の席についたら全員で賛美歌を斉唱します。

5.聖書朗読、祈祷

    • 牧師が聖書の一節を朗読します。結婚や愛についての教えを説くので静かに拝聴します。

6.誓約

    • 牧師から結婚の誓約を問いかけられますので、新郎新婦それぞれに「はい、誓います」と答え、永遠の愛を誓います。

7.ベールアップ

    • 新婦の顔にかかるベールを新郎が上げ、誓いのキスをします。但し、キスは指輪の交換の後に行う場合もあります。

8.指輪の交換

    • 新婦はブーケを介添え人にあずけ、新郎と共に手袋を取り、新郎、新婦の順に左手薬指に指輪をはめます。

9.祈祷、宣言

    • 新郎新婦の右手を重ね合わせ、その上に牧師が手を置いて二人に神の祝福があることを祈ります。

10.誓約書に署名

    • 新郎、新婦の順に結婚誓約書にサインします。牧師が結婚の成立を宣言します。

11.賛美歌斉唱、祝祈

    • 全員が起立し、結婚成立を祝う賛美歌を斉唱します。最後に牧師がイエス・キリストに祈りを捧げます。

12.新郎新婦退場

    • 新郎新婦が参列者の方に向きを変え、腕を組んでバージンロードを歩いて退場します。牧師は閉式を宣言します。

 
(注意)なお、式の流れは教会の慣習や司祭の都合で順番が変わることがあります。殆どの場合、事前にリハーサルやレクチャー(説明)が有りますのでご安心ください。
 

神前式結婚式

 
神前式結婚式は一般的に神社のほか、ホテルや結婚式場の神殿で行われるのが一般的です。儀式の中には「親族杯の儀」などの儀式もあるため、原則的には親族のみの参列となります。神殿に祭られている神様や神社の特徴などを事前に知っておくと、結婚後も初詣やお宮参りなどでつながりができるかもしれません。
また挙式では白無垢や振袖などの和装を年齢を意識せずに着られるため、神前式を選ぶ女性の年齢層が幅広いのも特徴です。
 
神前式結婚式の一般的な流れは以下の通りです。
 
1.入場

    • 係員又は巫女さんの先導で式場に入場します。先頭が新郎新婦、媒酌人夫妻、父・母そして親族(血縁が近い順)の順となります。神殿に向かって右側に新郎側、左側に新婦側が着席します。全員が揃ったところで神職が入場します。

2.修跋の儀(しゅうばつのぎ)

    • 全員起立して拝礼します。神職が御跋詞(はらえことば)を唱えながら、新郎新婦及び参列者の身を清めるための御祓いをします。御祓いが終わったら全員着席します。

3.斎主一拝(さいしゅいっぱい)

    • 全員起立します。神職が神殿に向かって一拝をしますので、それに合わせて全員で一拝します。

4.祝詞奏上(のりとそうじょう)

    • 神職が神に結婚の報告と結婚を祝う祝詞を奏上します(読み上げます)。祝詞奏上が終わり、神職が着席したら一同着席します。

5.三献の儀(さんこんのぎ)又は三々九度

    • 巫女が新郎新婦の前に大中小の3つの杯とお神酒を持ってきます。お神酒は小の杯、中の杯、大の杯の順に注がれ、飲む順番も決まっています。飲むときは1・2・3と三回杯を傾けますが、1・2回は口をつけるだけ、3回目に飲み干すようにしましょう。

6.神楽奉納(かぐらほうのう)

    • 神社によっては神楽の奉納が無い場合もあります。また、どの順番で奉納されるかは神社によってさまざまです。

7.誓詞奏上(せいしそうじょう)

    • いわゆる「誓いの言葉」にあたります。誓詞は巻き紙に書かれています。まず新郎新婦は神前に進み出て一礼し、新郎が誓いの詞を読み上げます。読み終わったところで新郎が自分の名前を述べ、続いて新婦も自分の名前を述べます。読み終えたら元通りに巻き直した後、神前に献上します。

8.指輪交換の儀

    • 巫女が指輪を持ってきます。新郎は新婦の薬指に結婚指輪をはめます。続いて新婦は新郎の薬指に指輪をはめます。指輪の交換は本来の神事には無い儀式ですが、今日では神前結婚式の中で一般的に取り入れられています。

9.玉串奉奠(たまぐしほうてん)

    • 神式の儀式において神前に玉串を捧げる、謹んで供えることを言います。巫女が玉串を持ってきますので新郎新婦は玉串を受け取り、神前に進みます。一礼して神前に玉串を供え、一歩下がって新郎新婦二人そろって二礼二拍手一礼をします。

10.親族杯の儀(親族固めの杯の儀)

    • 親族の前に巫女がお神酒を注ぎます。全員にお神酒が注がれたら、全員起立してお神酒を飲み干します。飲み干す際は三々九度と同じように、1回目・2回目は口につけるだけで3回目に飲み干すようにします。

11.斎主一拝

    • 神職が神殿に向かって一拝しますので、それに合わせて全員で一拝します。

12.退場

    • 神職が退場します。神職に続き、一同も退場します。退場の順番は会場の都合によりますので、巫女や係員の指示に従ってください。

 

人前式結婚式

 
人前式結婚式は宗教にとらわれず、自由なスタイルで二人に合った演出が楽しめるのが特徴です。神仏ではなく、参列する親や友人らに結婚を誓い、その証人になってもらいます。「オリジナリティがある挙式にしたい」という希望を叶えるだけでなく、「両家の宗教の違い」を解決する挙式方法としても有効です。
挙式を自由にアレンジ出来るとはいえ、結婚式らしい神聖な雰囲気も大切です。指輪の交換や結婚誓約書への署名などのセレモニー要素も取り入れるようにしましょう。牧師や神職のような挙式の進行役がいないので、司会進行役が大事になります。
 
人前式結婚式の一般的な流れは以下の通りです。
 
1.新郎新婦入場

    • 様々な演出を入れて新郎が、続いて新婦が入場。二人が一緒に入場してもOKです。

2.開式の言葉

    • 司会者が式の開始を宣言します。司会者が新郎新婦を参列者に紹介します。立会人(媒酌人)がいる場合は立会人が紹介しても可。

3.誓いの言葉

    • 二人で考えた誓いの言葉を二人で読み上げます。誓いの言葉は形式にとらわれず、結婚への決意、思い描く家庭像、参列者への感謝の言葉などを入れ、心のこもった文面にまとめましょう。

4.指輪の交換

    • 手袋を取り、新郎、新婦の薬指に交互に結婚指輪をはめます。

5.婚姻届に署名

    • 婚姻届又は結婚誓約書に二人で署名します。立会人がいる場合は立会人も続いて署名します。

6.結婚成立の承認

    • 司会者(または立会人)が結婚の成立を宣言し、参列者に拍手を促します。拍手で結婚の承認とします。

7.閉会の言葉

    • 司会者が閉会を宣言します。

 
上記は一般的な流れですが、これにこだわる必要はありません。プロデュース会社などでは独特な人前結婚式の演出を考えて提案してくれますので、二人で自由に決めて楽しい式にしてみましょう。
 

まとめ

 

  1. 結婚式のスタイルには「キリスト教式結婚式」「神前式結婚式」「人前式結婚式」「仏前式結婚式」があります。
  2. 最近の統計では「キリスト教式結婚式」が全体の65%、「神前式結婚式」が全体の20%、「人前式結婚式」が全体の15%となっています。
  3. 「キリスト教式結婚式」は事前にリハーサルやレクチャーがあるので安心。親族のほか、友人など多数の出席が可能です。
  4. 「神前式結婚式」は三々九度の杯など日本古来の儀式がありますが、神職や巫女の先導や指示に従えば大丈夫です。出席者は親族限定が殆どです。
  5. 「人前式結婚式」は特別のルールも無く、自由な演出が可能です。費用も最も少なくすることができます。