結婚準備の段取りを決めましょう

式場・会場を決定する時期はいつがよいのでしょうか?
早く決めたほうが良いという人もいれば、後のほうが得だという人もいます。決定の時期によってその後のスケジュールが変化しますので、事前にキチンと計画を立てましょう。
目 次
1.結婚準備の為の手順
2.12ヶ月前から始める結婚準備のスケジュール
3.6ヶ月前から始める結婚準備のスケジュール
4.式場側の行動について
5.まとめ
結婚準備の為の手順
結婚するということが決まってから結婚式や披露宴の準備を始めるのですが、それでは一体いつ頃から準備を始めればよいのでしょうか?
長くホテルで婚礼営業に携わってきた筆者の経験から言うと、挙式予定日の12ヶ月前(1年前)から準備を始めることをお奨めします。そして結婚準備については以下の手順を踏むことをお奨めします。
ステップ1.大まかに結婚式の実施時期を決める。
二人の個人的事情や勤務先の事情、季節の行事や家族間の行事などを考慮して大まかな挙式の予定日を決めます。個人的事情とは「二人が始めて出逢った日に結婚したい」「20代のうちに結婚したい」などの希望です。勤務先の事情は「転勤の時期は避ける」「年間の中で繁忙期は避ける」などの事情です。これらを考慮して最も都合の良い時期を選びましょう。
ステップ2.招待するゲストのリストアップ
披露宴の出席予定人数が大まかでも分からないと、予算の立てようがありません。また人数が分からないと「どれ位の広さの会場が必要か」が分かりませんから式場の選びようがありません。まず招待予定者のリストアップを行いましょう。その時に出来れば予定者の住所と電話番号もリストアップして下さい。これは後で招待状を準備する時に役に立ちます。
ステップ3.二人が希望する結婚式・披露宴のイメージを話し合いましょう
豪華で派手な披露宴、質素でもアットホームな披露宴、賑やかで楽しい披露宴などなど・・・主催者である新郎新婦の希望にそって挙式・披露宴は作られていきます。新郎新婦がはっきりしたイメージを持っていないで式場プランナーの言うがままに進めて行くと、後で大幅な予算オーバーになって後悔することになってしまいます。「私たちはこんな結婚式・披露宴にしたいんだ」ということを是非二人で話し合ってイメージを作って欲しいと思います。
ステップ4.結婚式・披露宴の予算を決めておく
婚礼費用は放っておくと際限なく膨らんでいきます。新郎新婦の預貯金が多い場合は問題は無いのですが、そうでない場合はキチンと予算を立てないと後で必ず後悔することになります。アレもコレもではなく、本当に二人の披露宴にふさわしいものにするためにも「予算」を決めておきましょう。本編の別章「結婚式とお金の話」の中でお話しした「新生活までの予算書」を作って婚礼の概算費用(予算)を決めておきましょう。
ステップ5.式場の情報や結婚アイテムに関する情報を収集する
本編の別章「たろうくんとはなちゃんの結婚準備物語」に書かれているような色んな情報に接してみて、また見たり触ったりして情報を収集し、節約のノウハウを身につけておきましょう。中でも「ブライダルカウンター」は情報の宝庫ですので、是非活用して下さい。
ステップ6.式場の選定作業
イメージ作りとある程度の知識を体得したら式場の選定に入ります。直接式場を訪問して自分の目で確かめることと、見積書をもらって費用の検討をするなど、具体的な比較検討を経て最終的に式場を決定する大事な時期です。一度決定すると変更するのはなかなか難しいので、料理試食などもして慎重に選定しましょう。
12ヶ月前から始める結婚準備のスケジュール
なお、婚約から式場選定~挙式までの流れをスケジュール表にまとめると以下のようになります。

かなり余裕があるようですが、実際は仕事が忙しかったり、色々な行事や突発的な用事が出来たりしてなかなかスケジュール通りにはいきません。それも考えて出来るだけ前倒しでスケジュールを立てるようにしましょう。
6ヶ月前から始める結婚準備のスケジュール
最初にお話ししたように結婚準備は12ヶ月以上前から始めるのが理想ですが、事情によってはそんなに早くは始められないという方もいらっしゃるでしょう。その場合のスケジュールも以下に掲載いたします。

ご覧の様に式場見学・式場選定を半年前から始める場合は日程がかなり詰まってしまいます。やはり出来る限り早めに取り掛かることをお奨めいたします。
式場側の行動について
なお、スケジュール表に記載した「式場側の行動」について簡単に説明をしておきます。
ホテルや結婚式場では一般的に「婚礼・宴会・会議・展示会」などの目的で利用されますが、式場側ではこれらの利用アイテムに優先順位をつけています。優先順位にはそれぞれの利用アイテムの1件当りの売上金額と利益率が基準になっています。これらの利用アイテムの中で最も優先されるのは「婚礼」です。お分かりのように婚礼の売上は1件当り数百万円ですので、当然「婚礼」が最大の売上アイテムということになります。
該当日の12ヶ月以上前から概ね6ヶ月前までは「婚礼」を優先的に受付けるために「婚礼以外は受付けてはいけない」という意味で、土曜日・日曜日・祝日・祝前日の会場を「ブロック」してしまいます。仮に会議や宴会などの申込みがあっても、他の日に予定変更していただくか、極端な場合は予約受付をお断りすることもあります。
しかし、該当日の6ヶ月前位になると「婚礼」の予約が入ってくることが少なくなるために「婚礼の為の会場ブロック」は解除して次の優先順位「婚礼又は宴会」のブロックに変更して「婚礼」の他に「宴会」も受付けるようにします。「宴会」は婚礼の次に売上金額が多いからです。
さらに該当日の2ヶ月前になると全てのブロックを外して、「会議」「展示会」なども予約を受付けるようになります。
会場側としては、このコントロールを間違って機会損失を招くと大変なことになってしまいますので、「ブロック」の設定は最も重要な作業となっています。
上記の理由で「ブロック」されるのですが、式場によっては該当日の6ヶ月前になってもブロックを解除しないところもあります。そして、まだ空いている会場に「婚礼」を誘致するために「期間限定の特別婚礼プラン」などを打ち出すこともあります。なんとしても「空き会場」を「婚礼」で埋めようというわけです。そのため費用が安くなったり、特別な特典が付いたりすることがあります。このような割安プランを利用することも一つの方法ですが、自分たちの都合にあう日程かどうかというと必ずしも希望通りの日程になるとは限りません。あくまでも式場側の都合で決まっていますので、6ヶ月前まで式場の決定を待っていて、割安プランが出たら式場を決めようとすると無理が出てくるかもしれませんので、要注意です。
まとめ
- 式場選定の前にしておくこと
- 大まかに結婚式の実施時期を決める
- 招待するゲストのリストアップ
- 二人が希望する結婚式・披露宴のイメージを話し合う
- 結婚式・披露宴の予算を決めておく
- 持込みアイテムの研究をする
- 結婚準備は12ヶ月前からが理想です。それでも色々な事情でなかなか予定通りには進まないことが多いでしょう。
- 結婚準備を6ヶ月前から始めると、スケジュールが詰まって大変です。準備期間が短いからといって準備する内容が少なくなるわけではありません。