持込み料の賢いかわし方

結婚式・披露宴の費用が高くなる大きな原因の一つに「持込み料」があります。新郎新婦の希望に沿った結婚式・披露宴を適切な費用で行うためには、この理不尽な持込み料を避けてうまく立ち回る必要があります。その対処方法を学んで賢く節約するようにしましょう。
目 次
- 持込み料の賢いかわし方
- 引出物
- 写真・ビデオ
- 婚礼衣装
- 装花
- 印刷物
- 司会
- 直ぐに決めないで、じっくり検討しよう。
- まとめ
たろうくん・はなちゃん
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こんにちは、おじさん。また来ましたよ。今日もよろしくお願いします。
GMおじさん
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やあ、はなちゃん、たろうくん。いらっしゃい。
持ち込み料の賢いかわし方
はなちゃん
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おじさん、前回は見積り項目とチェックポイントについてお話ししていただいたけど、今日はどんなお話しですか?
GMおじさん
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今日は前回少し話した「持込み料」についての話ですよ。前回のときに見てもらった「婚礼見積り項目とチェックポイント表」にも持込み料が入っていたのを覚えているかい?
たろうくん
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はい、覚えています。確か「衣裳」とか「写真」とか、あと「引出物」なんかのアイテムにも入っていたと思います。
GMおじさん
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よく覚えているね。「持込み料」は式場や提携業者にとっては必要だけど、結婚する新郎新婦にとっては選択範囲を制限するだけの何のメリットも無い悪習だよね。でも最近は少しずつだけど「持込み料は無し」という式場も増えてきているから、だんだん変っていくと思うけどね。
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さて、そういうことを前提にして「持込み料のかわし方」についてお話しします。
引出物
GMおじさん
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先ほど言った婚礼アイテムの中で「引出物」は最近ではほとんど持込み料が取れなくなっています。それは外部の業者の「ギフトカタログ」を使って結婚式のゲストに希望する引出物を選んでもらい、それを後で配送するというやり方が出てきたため、式場や提携業者を通さずにゲストに渡すことが容易に出来るようになったからです。このやり方だと「引出物」は式場に持ち込む必要が無いので「持込み料」を取られることがありません。
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しかし、カタログギフトのやり方が必ずしも絶対お得とはいえないと思います。なぜならカタログギフトは殆ど価格交渉の余地が無いからです。一方で式場の提携業者の場合は対面交渉が可能なので価格交渉をすることが出来ます。特に外商部門(セールス部門)の人と交渉すると10%~20%程度の値引きは可能な事が多いので、それを利用しない手はないと思います。なお、その際はゲストが大きな引出物袋を持ち帰らなくてもいいように、引出物を式場で渡さず宅配にすることをお奨めします。また、会費制の結婚式では引出物は省略するケースが多いのでこちらも検討したほうが良いでしょう。
写真・ビデオ
GMおじさん
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次に「写真」も外部のスタジオで前撮りをする人が増えてきました。それは、以前は前撮りをすると衣裳を2回レンタルしないといけなかったのですが、スタジオも婚礼衣裳を自社で持って衣装店を通さないようになって、衣裳レンタルの無駄が無くなったためです。またスナップ写真なども外部カメラマンをゲストにして披露宴に招いたり、あるいはスマホの普及で誰でも高画質の写真が撮れるようになったため、「写真の持込み料」も次第に無くなってきました。(まだ一部では厳しい規制があるところが有りますので、写真とビデオについては
はなちゃん
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時代の変化で少しずつ変りつつあるということなのね。それで肝心の「衣裳」はどうなんですか、おじさん?
婚礼衣裳
GMおじさん
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衣裳はなかなか難しいんだ。衣裳店の数は引出物や写真スタジオのように店舗数が多くないから、いまだに「持込み料」が幅を利かせているアイテムなんだ。中には外部業者で「持ち込み料を肩代わりします」という店もあるけど、肩代わりするくらいならその分は値引きしてくれてもいいはずだよね。つまり、肩代わりできるほどに利益を取っているということだから、お客様にとって本当にお得だということにはならないね。
はなちゃん
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じゃ、諦めるしかないのかしら。
GMおじさん
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方法としては 1.持込み料を払っても安い衣裳を探すこと 2.そもそも持込み料を取らない式場にすること くらいしか無いと思います。特に「1.持込み料を払っても安い衣裳を探すこと」については
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なお、衣裳の持込み料は「保管料」とも呼ばれているので、ホテルで結婚式・披露宴を行う場合は宿泊用客室を予約してそこで着替えるという方法があります。自分がお金を払って借りた部屋に保管していてそこで着た衣裳だから持込みではない、という理屈ですが100%確実に持ち込み料を回避出来るかどうかは分かりません。自宅で婚礼衣裳を着てから会場に行くというのと同じ理屈ですが、ホテルによっては理解を示してくれるところが有るかもしれませんので、一度はプランナーに話してみるべきでしょう。(もしもGMおじさんがプランナーならこの場合の持込み料は無料です)
装花
GMおじさん
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装花は新鮮さが求められる素材だから、なかなか持ち込みは難しいと思います。しかし、ちょっと考え方を変えてみると、生花に代わる装飾品がありますのでこちらを利用することをお奨めします。詳しくは
印刷物
GMおじさん
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招待状や席次表などの印刷物は簡単に制作できるので、持込みが発生しやすいアイテムです。おじさんはこれらの印刷物を長年作って販売してきましたが、式場に持ち込みをしたお客様が約1200組ほどいらっしゃる中で、招待状は問題ないのですが席次表の持ち込み料を式場から請求されて、そのため注文がキャンセルになった方はわずか1組だけでした。もちろん招待状の注文があった方で席次表の注文が無かったかたもいらっしゃいますので絶対では無いのですが、印刷物については式場と交渉すれば「持込み料なし」になる可能性は高いと思います。それがなくても、外部の印刷物は相当に安くなっているので、仮に持込み料を支払ったとしても提携業者に頼む費用の半額以下になると思います。(
司会
GMおじさん
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司会者の料金は全国的な司会者協会の内部取り決めがあって、一定の金額に決まっています。放送局のアナウンサーやどうしても指名したい司会者でない場合は式場提携の司会者でよいと思います。全国的な料金は2時間で45000円~が一般的となっているので、もしも式場司会者がこの金額より極端に高額な場合は式場側に交渉する必要があります。なお外部司会者を希望する場合は以下の参考サイトをご参照ください。また他にも各地に司会者の派遣が出来る会社があります。
すぐに決めないで、じっくり検討しよう
GMおじさん
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結婚式や披露宴の費用を節約するためには、なんでも直ぐに決めてしまわないという堅い意志が必要です。素敵な衣裳や綺麗な花など、気持ちを高ぶらせてしまうのが婚礼業界の営業のやり方ですから、その場ですぐに決めてしまうと後で後悔することになります。いろいろな代替品や代替サービスを沢山見て、十分な検討期間をおいて決定してください。
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いいですか、たろうくん、はなちゃん。
たろうくん・はなちゃん
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わかりました。グッとこらえて、じっくりと検討して決めるようにします。
GMおじさん
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ははは、お願いしますよ。さて、次回からはいよいよ具体的な婚礼準備に入っていきましょうね。
たろうくん。はなちゃん
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わあ、楽しみだわ。次回もよろしくお願いします、おじさん。
まとめ
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持込み料は婚礼費用が高くなる大きな原因のひとつです。
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持込み料にはそれなりの理由があるが、お客様のためになることは何も無い。
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カタログギフトで引出物の持込み料はかからないが、値引きを交渉するなら式場提携業者が有利。
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写真は衣裳レンタルが出来る外部スタジオでの前撮りがおすすめ。スナップ写真などは持ち込みカメラマンやスマホの普及で簡単、かつ高画質に。
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衣裳は持込み料を払っても安い衣裳にするか、そもそも衣裳持ち込み料の無い式場を選ぶ。
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装花については生花に変わる装飾を利用することが賢い選択。
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印刷は外部の印刷業者がおすすめ。半額以下のアイテムもあります。
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ブライダルカウンターで持込み料の無い式場を探すのが最優先。