式場見学の前にしておくべきこと

何も知らないままで式場見学をして、見積りをもらうと後で後悔することになります。(お願いだから急がないで!)その前に必ずやっておくべきことを確認しましょう。やっておくべきことは1.希望する結婚式・披露宴のイメージをキチンと作る 2.結婚後の新生活の具体的な計画を作る 3.大まかな予算を立てる、です。これらは結婚式・披露宴の費用節約のためには必須の条件になります。本編ではこれらの具体的な作り方を解説します。
目 次
- 式場見学(見積り)前にしておくべきこと
- 希望する結婚式・披露宴のイメージを作る
- 結婚後の新生活の具体的な計画を作る
- 大まかな予算を作る
- 新生活までの大まかな予算書の作り方
- まとめ
たろうくん・はなちゃん
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おじさん、こんにちは。今日もお話聞かせてください。
GMおじさん
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いらっしゃい、たろうくん、はなちゃん。この前は初期見積りと最終見積りの違いについて見てもらったけど、どうだった?なかなか現実は思ったよりも厳しいだろう。
はなちゃん
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そうなのよね。もっと慎重にならないとだめだということがよく分かったわ。
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それでおじさん、次は何を教えてくださるのかしら。
式場見学(見積り)前にしておくべきこと
GMおじさん
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今日は前回の話しに関連して「式場見学の前にやっておくべきこと」について話そうと思っているんだ。失敗しない式場選びのために、是非知っていて欲しいことで大事なことなんだ。
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具体的に言うと、まず大事なことは・・・
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1.新郎新婦が行いたい結婚式・披露宴のイメージをキチンと持っておくこと。
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例えば、披露宴は教会式で挙げたい、とか。披露宴はワイワイと賑やかなほうがいい・・・とか、あるいは、新生活が余裕を持って始められるように、披露宴は質素でもアットホームな感じにしたい・・・とか。はたまた、お姫様と王子様のような派手で立派な挙式・披露宴にしたい、とか。
自分たちらしい結婚式・披露宴のイメージを二人で話して共有することがまず一番最初にして欲しいことだね。
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2.結婚後の生活について具体的に計画を立ててほしい。
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新居をどこに置くか。アパートか、一軒家か。必要な間取りはどうか。
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生活に必要な什器、家具は揃っているか。購入が必要な什器・家具はなにか、購入費用はいくら位か。
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3.大まかな予算を立てておくこと
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結婚式・披露宴だけではなく、大きく以下の項目の予算が必要です。
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① 結納・両家顔合せなどの費用
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② 婚約指輪、結婚指輪などの費用
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③ 結婚式、披露宴に関わる費用
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④ 新婚旅行の費用
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⑤ 新居への引越し費用
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⑥ 新生活に必要な什器・家具類の購入費用
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⑦ その他の費用(予備費)
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4.上記の予算の中には収入の予定も入れておくこと
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例えば・・・
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① 現在の貯金金額
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② 挙式までの期間に貯蓄が可能な金額
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③ 両親からの援助の金額
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④ 結婚式・披露宴の際のご祝儀の予定金額
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5.その他
はなちゃん
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わ~お!やることが一杯だわ。
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なにから始めたらいいのかしら。たろうくん、分かる?
たろうくん
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いや、分からないよ。僕たちはなんにも考えていなかったんだね。参ったな。
GMおじさん
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まず、必要な項目の優先順位を考えてみようか。
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やっぱり、一番大事なのは「新生活の準備」だよね。いくら素晴らしい披露宴をしても、その後の新生活がちゃんと始められなかったら何にもならないからね。
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次に大事なのは結納や両家の顔合わせ、指輪などの一生続いていくものじゃないかな。
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一方で、新婚旅行や披露宴などは結婚後1年くらい後で行う人もいるし、場合によってはやらないって人もいるね。
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ところではなちゃんたちは「新生活までの大まかな予算書」は作ったかい?
「新生活までの大まかな予算書」について
はなちゃん
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「新生活までの大まかな予算書」?なにそれ?
GMおじさん
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はなちゃんが「なにそれ?」と聞くということはまだ作っていないってことだね。「新生活までの大まかな予算書」というのは二人がこれから結婚して、新しい生活を始めるまでのお金の計画書のことだよ。大事なことだから下に簡単な表を用意したので見てごらん。
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この表は二人の今から、結婚して新しい生活を始めるまでの収入見込みや支出の見込みを大まかに書くための表なんだよ。

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へ~。正直言って何にも考えてなかったわ。ね、たろうくん。
たろうくん
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うん、僕も何も考えてなかったけど、大事なことなんですね、おじさん?
GMおじさん
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そうだよ。結婚すると決まったときに、将来のことを具体的に予想することは難しいけど、少なくとも新生活が円滑に始められる準備は必要だよね。特にお金のことは、独身の時と違って互いに責任があるから真剣に考えておくことが大切だよね。
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さて、この表に合わせて分かるところは記入してごらん。
はなちゃん
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まず現在の貯蓄額だけど、私の貯蓄額はちょっと少なくて130万円くらいだわ。たろうくんは幾らくらい貯めてるの?
たろうくん
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え~と、60万円くらいかな。
はなちゃん
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え!!たった60万円!
たろうくん
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だって、会社の同僚との付き合いとかサッカー同好会の遠征費用とか、いろいろと出費がかさむんだよ。う~、反省します。
GMおじさん
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まあまあ、とにかく現在の貯蓄額は130万円と60万円。記入欄に書き込むよ。
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次にこれから結婚式までに貯金できそうな見込み金額はどうだろう。結婚式までには約1年位あるからね。
はなちゃん
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毎月2万円を積み立てて、あとボーナス2回で30万円~40万円くらい。合わせて約60万円が貯蓄の目標かな。
たろうくん
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ぼくも、はなちゃんと同じように毎月2万円で、ボーナスで30万円~40万円。合わせて60万円が目標です。
GMおじさん
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それじゃ、二人の貯金はこれから1年間で60万円×2人=120万円と記入するからね。あと、ご両親からの援助も有ると思うけど、これはハッキリしないから空欄にしておきましょう。
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次にご祝儀だけど、これは結婚式のときのゲストが持参してくれるお祝い金だね。親族や友人、会社の上司同僚などで若干の違いはあるけど、全国的に3万円が平均だからこの金額かける出席者の人数で考えてみよう。披露宴の出席予定者は何名で考えているの?
はなちゃん
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親族を入れて総勢60名~70名くらいと考えています、おじさん。
GMおじさん
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それじゃ、少ないほうで60名と仮定すると、ご祝儀は3万円×60名=180万円として記入しておきましょう。そして、その他収入は臨時収入だから今回は0にしておきましょう。
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以上の収入項目を合算すると収入総額は490万円ということになります。
たろうくん
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へ~、すごい金額になったよ。490万円なんて今まで見たことがない!
GMおじさん
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ちょっと待った!喜ぶ前に支出金額も見てみようか。
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まず「結納」だけど、これはどうするのかな?やるかやらないかだけど。
たろうくん
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親からはキチンとしたご挨拶をしなさい、って言われているから、結納は行いたいと考えています。いいよね、はなちゃん。
はなちゃん
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う~ん、正直いってあんまり考えていないわ。お父さんとお母さんが何て言うか分からないけど・・・
GMおじさん
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それじゃ、分からないけど一応結納費用の相場の20万円を記入しておこうね。
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次に両家の顔合せの費用だね。この予定はあるかい?
はなちゃん
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うん、それは両親にも話していて、近いうちにどこかで食事しながら顔合わせをするつもりです。予算も10万円くらいかな。
GMおじさん
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次に指輪だね。指輪は婚約指輪と結婚指輪があるのは知っているね。婚約指輪はダイヤが一般的だけど、誕生石などを使った指輪の場合もあるね。まだ検討中だと思うけど、ここでは一般的な費用を記入しておこうかな。婚約指輪は新郎側が用意するから、たろうくんの担当だね。
たろうくん
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はい、いろいろと考えています。ふう~!
GMおじさん
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次は披露宴だけどこれはちょっと飛ばして新婚旅行にいきましょう。新婚旅行のことは話しているかい?
はなちゃん
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新婚旅行はハワイにしたいなって、話しています。多分費用は50万円くらいだと思うけど・・・。
GMおじさん
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それじゃ、パスポート取得費用やお土産の費用を加えて65万円としておこうか。
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次は新居の賃貸費用と引越しの費用だね。部屋を借りるのには家賃の他に敷金や礼金・仲介手数料が必要だから家賃の5ヶ月分くらいが初期費用になるんだ(注:地域や不動産物件によって違います)。家賃が7万円だと7万円×5ヶ月=35万円必要ということだね。それと、新居に引っ越すための引越し費用だね。これは時期にもよるけど10万円くらいは考えておいたほうがいいね。合わせて45万円を予定しておきましょう。
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次に新居の家具や什器の購入費用だけど、これはもう予定しているかい。
はなちゃん
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おじさん、新居の場所や間取りなんかは大体のところを二人で決めているの。だけど、新居が具体的に決まらないと必要な家具なんかも決まらないし、いくらかかるか分からないわ。
GMおじさん
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それじゃ家具や什器については二人で話して少しずつ必要なものをリストアップするようにしてくださいね。取りあえず家具と什器の購入予算を仮に40万円としておこうね。
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それと最後に予備費を50万円入れておこう。
はなちゃん
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おじさん、予備費ってなにするのですか?
GMおじさん
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入ってくるお金は概ね分かっていて、突発的な収入はあまり無いけど、支出は思いがけないことで発生するからね。転ばぬ前の杖という言葉もあるから、予算に上げておく方がいいよね。取りあえず予備費として50万円を計上しておきますよ。
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さあ、結婚式の披露宴費用を除いて支出の金額を書き込んだけど、支出の合計は幾らになったかな。はなちゃん、計算してごらん。
はなちゃん
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え~と。290万円になるわ。収入が490万円だから差し引き残額は200万円になりました。
GMおじさん
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ということは、結婚式・披露宴の費用は200万円が適当だ、ということになるね。もちろん、ご両親の援助があったり、予定以上の貯金が出来たりするかもしれないけど、現時点では結婚式・披露宴の予算は200万円という風に考えて準備するようにしましょう。
はなちゃん
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わかった!すごく良くわかったわ。こんな風に大まかな予算を作るだけで、作る前と比べて新しい生活のイメージが出来てきたわ!そしてこれから準備をしていく中で、少しずつ修正していくのね。
GMおじさん
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そうだね。二人でよく話すとともに、お父さんやお母さんにも相談してみるといい。その時ついでに「お父さん、お母さん、少し援助をお願いします」とお願いしておくといいけどね。
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可愛い娘、息子のためなら出来るだけのことはしてくれると思うよ。
少し堅い話ばかりが続いたけど、それが一応できたら、次回からいよいよ具体的な結婚式・披露宴費用の節約術に入っていこうね。
はなちゃん
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わかった。お父さんやお母さんを交えて、しっかりと話してみます。
たろうくん
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これからは貯金を増やすように頑張ってみます。
たろうくん・はなちゃん
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ありがとう、おじさん。又来ますね。
GMおじさん
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はいはい、待ってるよ。さようなら。
まとめ
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新郎新婦が行いたい結婚式・披露宴のイメージをキチンと持っておくこと。
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結婚後の生活について具体的な計画を立てる。
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大まかな予算を立てましょう。「新生活までの大まかな予算書」は超大事です。
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大まかな予算書を作ることで、結婚式・披露宴に使えるお金の限度が見えてきます。
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また貯金の目標額や新居の準備などの輪郭も見えてきます。
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「新生活までの大まかな予算書」は適時修正していきましょう。
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費用の優先順位を決めておく方がよいでしょう。